2D図面では伝えにくい羽根車の複雑な形状を伝えるための3Dプリント模型製作事例
新潟県妙高市の大型送風機メーカー、北陸ファン工業株式会社様より、自社製品である羽根車の模型製作をご依頼いただきました。羽根車の種類はさまざまあり、それぞれの形状などを2D図面でお客様に伝えるのが難しく、模型を使って説明できるようにしたいというのがご依頼の経緯です。
まずは完成品をご覧ください。今回は6種類の羽根車の模型を製作しました。大きさはそれぞれ直径22cm程度です。
今回は羽根車部分の模型のご依頼でしたが、北陸ファン工業様には以前、「動くミニチュア送風機」の模型ご依頼もいただいております。こちらも併せてご覧ください。
それでは、今回の製作のポイントを2つご紹介したいと思います。
ポイント1 – 2D図面から3Dモデルを作成し3Dプリント
今回のご依頼は、お客様よりいただいた2D図面をもとにした3Dプリント模型の製作です。
まずは3Dプリントに必要な3Dモデルを作成します。弊社の技術スタッフが2D図面から3D CAD SOLIDWORKSを使い3Dモデルにおこしていきます。
CAD/CAMシステムの販売やサポートを行う弊社には、経験豊富な技術スタッフが多数在籍しています。このように2D図面からの3Dモデル作成や3Dプリントをご提供できるのも弊社の強みです。
ポイント2 – サポート専用フィラメントで複雑な形状もキレイな仕上がりに
3Dプリントの工程の中でも手間のかかる、サポート材の除去。時間もかかるしなかなかキレイに除去できない…。と苦手意識のある方も多いのではないでしょうか。今回の羽根車ような、細かく複雑な形状となるとなおさらです。
そこで、今回はデュアルヘッドの3Dプリンター「FUNMAT PRO 410」を使いました。FUNMAT PRO 410では、造形物用のフィラメントとは別に、サポートにはサポート専用のフィラメントを使うことができます。
サポート専用フィラメントは手で簡単に外すことができ、跡も残りにくいので、効率よくサポート除去作業ができ、また造形物の品質も向上します。
今回は本体部分に「PolyLite PLA」、サポート部分に「PolySupport」を使用しました。白い部分がサポートです。
このように細かく複雑な形状でも、PolySupportなら手で簡単に、造形物表面もキレイに外すことができます。なぜならPolySupportは、造形物と結合されておらず「支えているだけ」だからです。もちろん支えるに充分な強度をもっていますので、サポートとしての役割はしっかりと果たしてくれます。
専用の運送ケースに入れて納品
6つの羽根車の模型を持ち運ぶための専用ケースも用意しました。模型を取り出しやすくするためのグレーの仕切りも3Dプリンターで作りました。
ここまで、2D図面から3Dプリント模型製作の事例をご紹介しました。このような大型製品の模型製作のご依頼も多く、イベントや展示会などで活用いただいています。また下記の重機のような、複数の3Dプリントパーツを組み合わせた動く模型のご依頼もいただいております。
今回は以上です。今後も皆様の課題解決の一助となれるよう努めてまいります。どうぞよろしくお願いします。
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