2D図面では伝えにくい羽根車の複雑な形状を伝えるための3Dプリント模型製作事例

公開日
preview02

    新潟県妙高市の大型送風機メーカー、北陸ファン工業株式会社様より、自社製品である羽根車の模型製作をご依頼いただきました。羽根車の種類はさまざまあり、それぞれの形状などを2D図面でお客様に伝えるのが難しく、模型を使って説明できるようにしたいというのがご依頼の経緯です。

    まずは完成品をご覧ください。今回は6種類の羽根車の模型を製作しました。大きさはそれぞれ直径22cm程度です。

    完成した6種類の羽根車の模型

    今回は羽根車部分の模型のご依頼でしたが、北陸ファン工業様には以前、「動くミニチュア送風機」の模型ご依頼もいただいております。こちらも併せてご覧ください。

    それでは、今回の製作のポイントを2つご紹介したいと思います。

    ポイント1 – 2D図面から3Dモデルを作成し3Dプリント

    今回のご依頼は、お客様よりいただいた2D図面をもとにした3Dプリント模型の製作です。

    まずは3Dプリントに必要な3Dモデルを作成します。弊社の技術スタッフが2D図面から3D CAD SOLIDWORKSを使い3Dモデルにおこしていきます。

    3D CAD「SOLIDWORKS」で3Dモデルを作成

    CAD/CAMシステムの販売やサポートを行う弊社には、経験豊富な技術スタッフが多数在籍しています。このように2D図面からの3Dモデル作成や3Dプリントをご提供できるのも弊社の強みです。

    ポイント2 – サポート専用フィラメントで複雑な形状もキレイな仕上がりに

    3Dプリントの工程の中でも手間のかかる、サポート材の除去。時間もかかるしなかなかキレイに除去できない…。と苦手意識のある方も多いのではないでしょうか。今回の羽根車ような、細かく複雑な形状となるとなおさらです。

    そこで、今回はデュアルヘッドの3Dプリンター「FUNMAT PRO 410」を使いました。FUNMAT PRO 410では、造形物用のフィラメントとは別に、サポートにはサポート専用のフィラメントを使うことができます。

    サポート専用フィラメントは手で簡単に外すことができ、跡も残りにくいので、効率よくサポート除去作業ができ、また造形物の品質も向上します。

    FUNMAT PRO 410(左の青いプリンター)

    今回は本体部分に「PolyLite PLA」、サポート部分に「PolySupport」を使用しました。白い部分がサポートです。

    サポート除去前

    このように細かく複雑な形状でも、PolySupportなら手で簡単に、造形物表面もキレイに外すことができます。なぜならPolySupportは、造形物と結合されておらず「支えているだけ」だからです。もちろん支えるに充分な強度をもっていますので、サポートとしての役割はしっかりと果たしてくれます。

    サポート除去後

    専用の運送ケースに入れて納品

    6つの羽根車の模型を持ち運ぶための専用ケースも用意しました。模型を取り出しやすくするためのグレーの仕切りも3Dプリンターで作りました。

    専用ケースに入れて納品しました

    ここまで、2D図面から3Dプリント模型製作の事例をご紹介しました。このような大型製品の模型製作のご依頼も多く、イベントや展示会などで活用いただいています。また下記の重機のような、複数の3Dプリントパーツを組み合わせた動く模型のご依頼もいただいております。

    今回は以上です。今後も皆様の課題解決の一助となれるよう努めてまいります。どうぞよろしくお願いします。

    3Dプリントのことなら何でもご相談ください

    • 試作品を造形したい
    • 小ロット製品を作成したい
    • 造形するためのデータが作れない
    • 材料の選び方がわからない
    • 3Dプリンター本体を購入したい
    • 3Dプリンターの実機を見てみたい

    弊社では、3Dプリント造形から3Dプリンター本体の販売まで、3Dプリント全般に関するサービスを行っています。

    3Dプリンター本体は、産業用から個人向けまでさまざまな機種を取り扱っています。

    3Dプリンター取扱機種の一例

    • 産業用3Dプリンター「FUNMAT」シリーズ
    • FDM方式「BambuLab」 「Creality」AMESOS」シリーズ
    • 光造形 (LFS)「Form 3」シリーズ
    • 光造形(MSLA マスク式光造形)「Form 4
    • 光造形 (DLP)「RAYSHAPE」シリーズ

    3Dプリントをこれから始めたい方も、造形でお困りの方も、3Dプリンター本体の購入を検討している方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。