【Ultimaker Cura】部分的に充填を100%にする方法

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公開日
e.watanabe

    3Dプリンターで造形するときにスライサーソフトで3Dプリント用のデータを作成します。L-DEVOでは、ワンクリックでスライスデータに変換でき、初心者の方でも簡単に操作可能です。また、細かい設定をしたい方にもいろいろな機能があります。

    ここでは、知っていると便利な、スライサーソフトのテクニックをご紹介します。

    今回は「部分的に充填を100%にする方法」をご紹介をします。

    部分的に圧力がかかったりするような部品の印刷設定

    たとえば、ねじを切ったり、部分的に圧力がかかったりするような、部品があります。全体に密度を100%にして、強度を上げる方法も良いのですが、造形時間もかかり、材料によっては反りやすくなる場合もあります。そんな時に部分的に充填を変えることができればとても便利ですね。

    今回のサンプルは、カバンや、帽子などをかけるフックです。壁にねじで止めるために圧力のかかる箇所のみ充填を100%にしてみたいと思います。

    操作1 サポートが入る場所を確認しましょう。

    まずは、サポートが付く場所を確認します。

    対象のSTLデータを「Cura 4.8.10」で開きます。
    右下の「スライス」ボタンをクリックすると、スライスが始まります。画面が変わったら「プレビュー」ボタンをクリックしましょう。

    この形状は、2個の穴にねじを入れ、壁に固定して使用します。ねじを締める場所に圧がかかりますので、この部分だけ密度を増やして、造形してみたいと思います。早速スライサーソフトで設定してみます。

    操作2 サポートブロッカーボタンを設定する

    まずは、編集しやすいように表示をもとの状態にもどします。

    ウインドウの上部にある「準備する」ボタンをクリックしましょう。先ほどのサポートが付いたスライサー表示から、造形物が黄色の表示にもどります。

    造形物本体をクリックし選択します。ウインドウの左下の□サポートブロッカーをクリックしましょう。

    サポートブロッカーをサポートの密度を増やしたい場所に設定します。今回は、丸穴の周りの強度を上げるために、「〇」の近くをクリックしましょう。四角いブロックが設置されます。このブロックの位置や大きさは、あとで修正できますので、近い場所に設置しましょう。

    サポートブロッカ―という名前の通り、ここで操作を終了した場合は、穴の中のサポートが入らいないまま造形されます。

    操作3 ブロックの位置や大きさを修正しましょう。

    左側の編集アイコンから位置や大きさを設定します。

    まずは、モデルの移動ボタンで、充填を100%にしたい部分の中央に配置します。

    ①移動したい四角い「ブロック」を選択
    ②「モデルの移動」ボタンをクリック
    ③移動したい方向の矢印をドラックして調整

    次に、モデルの拡大/縮小ボタンで充填を100%にしたい部分を覆う大きさまで拡大していきます。

    ①大きさを変えたい四角い「ブロック」を選択
    ②モデルの拡大/縮小ボタンをクリック
    ③拡大したい方向のバーをドラックして調整

    操作4 内部の密度を100%に変更しましょう。

    モデルビューとプリント設定で内部の密度を変更しましょう。

    ①充填率を上げたい場所の「四角いブロック」を選択
    ②「モデルビューとプリント設定」をクリック
    ③「オーバーラップの設定変更」ボタンをクリック

    ④「設定を選択する」をクリック
    ⑤「インフィルと密度」を選択
    ⑥「壁の厚さ」「上部/底面の厚さ」を「-」ボタンをクリックして削除

    ⑦インフィル密度を100と入力し、 右下の「スライス」ボタン→「プレビュー」ボタンをクリックして確認しましょう。


    これで、内部密度が部分的に100%になりました。ねじを挿入しても多少の圧力がかかっても壊れにくくなりました。

    ぜひ活用でしてみてくださいね。

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