社会福祉施設における3Dプリンター活用事例【インタビュー】

公開日
Takashi Fujisaki

    新潟県新潟市にある社会福祉法人、とよさか福祉会クローバー様より、3Dプリンター「L-DEVO」をご購入いただきました。施設を利用する障がい者の文化・芸術活動や、雑貨などの制作・生産活動、またそれによる賃金の向上に3Dプリンターを活用いただいています。

    今回、とよさか福祉会クローバー ドンバスの家 担当者さんに、3Dプリンターの導入の経緯、そして導入後の活用や変化についてお話を伺いました。

    とよさか福祉会クローバーの事業について

    ーー とよさか福祉会ではどのような事業を行っていますか?

    「障がいのある人もない人もみんな笑って顔を寄せ合える誰もが集う福祉交流センター」をテーマに知的・身体・精神の障害をもっている人と、障害をもたない人の四者が通い、活動し、生産する取り組みをしています。

    (支援事業のひとつである)クローバードンバスの家では、地域企業の受託作業やクッキーなどの食品製造、3Dプリンターを活用した雑貨制作など、真剣に仕事と向き合い、かつ楽しみながら「働く」訓練をしています。2023年の夏頃から、焙煎工場・カフェといったコーヒー事業にもチャレンジします。

    公式サイトより。「クローバードンバスの家」では農福連携や授産活動を通じて一人ひとりが輝けるよう支援を行う

    コロナ禍でも働く喜びや楽しみを感じてほしい

    ーー 3Dプリンターを導入した経緯をお聞かせください。

    作業で得た収入は施設利用している障がい者の工賃(賃金)になります。新型コロナウィルス感染症の流行で、作業が減り、収入が減ってしまいました。どうしたら利用者の方に工賃を出せるのか?コロナ禍でも働く喜びや楽しみを感じてほしい。そんな思いから「新潟市就労継続支援事業所生産活動活性化支援事業補助金」を活用し、3Dプリンターの導入を考えました。

    クローバーは3Dプリンター導入以前から、利用者の文化・芸術活動を積極的に行ってきました。

    「利用者の個性豊かな感性やクリエイティブな発想が表現できたらおもしろいね。多くの人に知ってもらう機会になるね」
    「商品化して工賃向上につなげたいね」

    と、職員同士でわくわくしながら話し合いをしていました。「でも、専門的な知識や技術が必要で、簡単には使えないんじゃない」とも思っていました。

    ところが、シーキューブの担当者さんは、私達の想いや現状に寄り添ってくれ、サポートしてくれたおかげで安心して3Dプリンターの導入ができました。

    ※ 株式会社シーキューブ: 3Dプリントステーション運営元

    利用者の芸術活動支援、そして魅力あるオリジナル商品制作で工賃向上

    ーー 3Dプリンターをどのように活用していますか?

    ひとつは、利用者の芸術活動(表現活動)で活用しています。プリントされた物をベースに、思い思いに絵付けや装飾をし、アート作品を制作しています。なんと!新潟市の「ともにプロジェクト」のアート展示に選出された作品もあります。

    もうひとつは、工賃向上につながる雑貨制作です。置物やオーダー雑貨、子供向けの工作キットなど、ここでしか買えない魅力ある商品を目指して制作しています。

    オリジナルだるまの置物は一つ一つの個性が強いと「可愛すぎて手放せない」と嘆く職員がいるので、量産型を意識しています。それでも、表情や色味は個体差があるので、お客様はじっくり選び、自分だけのお気に入りを見つけて購入してくれます。

    表情豊かなオリジナルだるま。じっくり選ぶ楽しみがあります

    3Dプリント作品で広がる、笑顔と可能性

    ーー 3Dプリンターを導入してよかったと感じていることを教えてください。

    一番は利用者の喜びややりがい、楽しみのひとつとして生かされたことです。

    「得意な作業がひとつ増えた!」
    「お客様の喜ぶ顔が嬉しい!」
    「家族が褒めてくれる!」

    と、ひとつの作品から笑顔が広がっていくのを感じます。

    そして私たち職員も利用者の新たな一面を発見することができ、障がい者支援の可能性が広がりました。

    また、商品化する際は、低価格かつ同じクオリティで量産できることも魅力です。

    垣根を越えたチームのように協力しあって

    ーー さいごに、弊社の対応やフォローについて率直なご感想をお聞かせいただけますでしょうか?

    シーキューブの担当者さんに「こういうのを作ってみたい」と相談すると、私達以上に真剣に向き合ってくれ、専門的な知識や技術がない私達でも安心して取り扱うことができています。また、操作が不慣れで困った時は、いつでも電話で対応してくれるので心強く思っています。

    私達職員はもちろん、担当者さんも障がい者の活躍を応援してくれ、垣根を越えたチームのように感じています。

    今後も利用者の工賃向上を目指して、進化していきます。これからも協力よろしくお願いします。

    ーー ありがとうございました。私たちも、一層皆様のお役に立てるよう努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いします。

    (インタビュー内容は以上です)

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    • 産業用3Dプリンター「FUNMAT」シリーズ
    • FDM方式「BambuLab」 「Creality」AMESOS」シリーズ
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