
現物部品から3Dデータを作成して、3Dプリンターで造形しました
今回は、現物しか残っていない部品から3Dデータを作成し、3Dプリンターで造形した事例をご紹介します。
お客様からは、「現物の部品をスキャニングして3Dデータを作成し、製作までお願いしたい」とのご相談をいただきました。
3Dプリンターで部品を製作するには、元となる3Dデータが必要です。
3Dデータを作成する方法としては、3Dスキャナーで現物を読み取る方法のほか、実物の寸法を測定し、その数値をもとにCADで形状を再現する方法があります。
今回の部品を確認したところ、形状や寸法を測定することで、CADによるデータ作成が可能と判断しました。
そこで今回は3Dスキャンは使用せず、現物を一つひとつ採寸しながらCADで形状を再現する方法で3Dデータを作成しました。
実物の部品を確認しながら3Dデータを作成


まずは、実物の部品を確認しながら、必要な部分の寸法をノギスを使って一つひとつ測定していきます。
今回は外側の形状だけでなく、部品内部のねじ部分についても、実際にねじを締めて使用できるよう、形状や寸法を確認しながら「SOLIDWORKS」でCADデータを作成しました。

円筒部分の径や高さ、各部の大きさなどを一つひとつ確認し、測定した寸法をもとにCAD上で形状を再現していきます。

現物から3Dデータを作成するメリットのひとつは、単純に現在の形状をそのままコピーするだけではなく、部品として必要な寸法や機能も確認しながらデータを作成できることです。
今回も、実物を確認・採寸しながらCADデータを作成することで、形状だけでなく、実際の使用に必要な部分まで考慮して3Dデータを作成しました。
3DスキャンとCAD、どちらでデータを作る?
3Dスキャンは、現物の複雑な形状をデータ化できる便利な方法です。

一方で、部品の形状によっては、スキャンではデータを取得しにくい部分があります。
例えば、
- 奥まった部分
- 内側の狭い部分
- スキャナーから見えない部分
- 細く複雑な形状
- 光沢が強い部分
などです。
また、現物に傷や摩耗、わずかな変形などがある場合、それらもスキャンデータに反映されることがあります。そのため、実際の製作に使用する際には、スキャン後にデータの補正や修正が必要になる場合もあります。
一方、今回のように、形状や寸法を測定できる部品で、ねじなどの機能部分を寸法を確認しながら作りたい場合には、実物を採寸し、CAD上で形状を再現する方法が適していることもあります。
3DスキャンとCAD、どちらの方法が適しているかは、部品の形状や大きさ、必要な精度、使用目的などによって異なります。
部品の形状や大きさ、必要な精度、用途などに合わせて、適した方法を選ぶことがポイントです。
作成した3Dデータを3Dプリンターで造形
「SOLIDWORKS」で作成したCADデータをもとに、実際に3Dプリンター「Bumbu Lab H2C」で造形しました。


写真左側が元の部品、右側が今回作成したCADデータをもとに製作した部品です。
元の部品には、長年の使用による傷や表面の劣化が見られます。
今回は、そうした経年による傷や劣化をそのままコピーするのではなく、実物の形状や寸法を確認しながら、必要な部分をCAD上で再現しました。


また、内部のねじ部分についても、実際にねじを締めて使用できるように形状や寸法を確認して作成しています。
そのため、外観を再現するだけではなく、実際に部品として使用できることを考慮して3Dデータを作成しました。
今回は、
現物を確認・採寸
→ 3D CADデータを作成
→ 3Dプリンターで造形
という流れで、図面やCADデータが残っていない部品を、再び形にすることができました。
現物しかない部品でもご相談ください
「部品が古くなってしまった」
「図面やCADデータが残っていない」
「同じ形状の部品をもう一度作りたい」
このような場合でも、現物があれば3Dデータを作成し、3Dプリンターによる試作や部品製作につなげられる場合があります。
現物から3Dデータを作成する方法は、3Dスキャンだけではありません。
弊社では部品の形状や大きさ、必要な精度、用途などを確認し、3Dスキャンと手動CADのどちらが適しているかを判断したうえで、目的に合わせた方法をご提案いたします。
「3Dスキャンしたほうがいいのか、CADで作ったほうがいいのかわからない」という場合も、どうぞお気軽にご相談ください。
3Dプリントのことなら何でもご相談ください
- 試作品を造形したい
- 小ロット製品を作成したい
- 造形するためのデータが作れない
- 材料の選び方がわからない
- 3Dプリンター本体を購入したい
- 3Dプリンターの実機を見てみたい
弊社では、3Dプリント造形から3Dプリンター本体の販売まで、3Dプリント全般に関するサービスを行っています。
3Dプリンター本体は、産業用から個人向けまでさまざまな機種を取り扱っています。
3Dプリンター取扱機種の一例
- 産業用3Dプリンター「FUNMAT」シリーズ
- FDM方式「BambuLab」 「Creality」シリーズ
- 光造形(MSLA マスク式光造形)「Form 4」
3Dプリントをこれから始めたい方、3Dプリンターはないけど造形してみたい方、3Dプリンター本体の購入を検討している方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。