手書きのスケッチから3Dデータを作成し3Dプリントでオリジナル商品ができるまで【計量スプーン編】
自社オリジナル商品を作成したい。市販のものでは寸法があわないから特注商品を作りたいなど、ご相談をいただきます。いろんな思いがあっても、まずモノづくりをするには、3Dデータを作成する必要があります。
今回ご紹介するのは、コーヒー豆のスプーンがどうもしっくりこない。毎朝スプーンで2.2杯分の豆でコーヒーを淹れている、コーヒー豆の量を1杯ですくって飲みたい!と自分だけのこだわりのスプーンづくりの事例をご紹介いたします。
手書きのスケッチからイメージの確認をします。
今は、3Dプリンターで簡単に製品を作れる時代になりました。しかし、簡単に作るためには3Dデータが必要になります。3Dデータを作成しようとすると、ソフトの購入や知識が必要になりここで大きな壁にぶちあたり、断念する方も多いようです。
そこで、弊社では、3Dモデリングサービスを行っています。モノづくりの専門家がご希望の形状を3Dデータにするサービスです。
早速、イメージを絵に書いてみてください。アイデアを形にしていきましょう。
このイメージ図から、作成するために必要な情報をヒアリングさせていただきます。寸法や、形状、イメージの確認です。
3Dデータを作成します。
お客様のご希望、イメージがわかったら早速3Dデータを作成していきます。弊社では、「SOLIDWORKS」や、「AutoCAD」などを使用しています。
3DCADなら体積も簡単にはかれます。
3DCADで作成しているので、簡単にCAD上で体積が求められます。今回のスプーンの容量のご希望は16gで、現在使用しているスプーンの2.2杯になるように寸法を計算して製作します。
一度3Dデータを作成してしまえば、2人前の軽量スプーンも4人前の軽量スプーンも、寸法を変更することによって必要な大きさ(体積)が作成できるのです。
イメージ通りにできているか3D画像で確認!
3Dデータが完成したら、イメージ通りにできているか、3D画像で確認していただきます。
下の画像をくるくる回してみてください。(実際はPDFなどで確認していただきます)
完成した3Dデータをみていただき、もう少し柄を長くしたい、上の直径を大きくしたいなど、ご希望の寸法があれば変更も可能です。
例えば、直径を51ミリから70ミリに変更する場合も、高さを70ミリに変更する場合も、寸法を入力するだけで簡単に行えます。
お客様よりOKをいただいたら、さっそく3Dプリンターで出力してみます。
3Dプリンターで出力します。
データが完成したら、あとは3Dプリンターで出力するだけ!
材料や、使用プリンターの機種は、形状や用途により相談して決めています。
今回は、FDM方式3Dプリンター「L-DEVO」で出力します。最終的には塗装する予定なので、やすりで磨きやすい、衝撃強度のある材料Polymaker社の「PolyMAX PLA」を選びました。
仕上げをします。
3Dプリンターで造形できたら、仕上げをします。3Dプリンターでは、空中になる部分にはサポート材が付きます。今回は柄のところにつきました。丁寧に取り除き、やすりで磨いていきます。
磨き終わったら完成です。
この後はお客様で、塗装されたそうです。サーフェーサーで下地処理し好きな色に塗装します。弊社では、食品衛生法をクリアしているスプレーなどを塗布して安全に使用されることをお勧めしています。
これでいつもお気に入りの量を簡単に計量できますね。
おいしいコーヒーが召し上がれますように…
お問い合わせはこちらから
弊社では3Dプリンター全般のサービスを行っております。試作品などの造形サービスや、3Dプリンターの材料選びからご購入まで、皆様のご相談を承っております。
また、産業用3Dプリンター「FUNMAT PRO 410」をはじめ、FDM方式3Dプリンター「L-DEVO」光造形(LFS)方式「Form 3」、光造形(DLP)方式「RAYSHAPE」など、各種3Dプリンターの実機を見学してみたい方、3D造形にご興味のある方、材料を検討されていらっしゃる方など、お気軽にお問い合わせください。